2014年11月24日月曜日

チラシで読み解く「トークバック」(前編)

イシカワです。ついに上映会まで1週間を切ってしまいました。どーすんだ、どーすんだどーすんだ!まあ、どーもせず、粛々とやるべきことをやるのみですが。

今日のお題は「チラシで読み解く『トークバック』」としましたが、読み解くというより、どういうふうにチラシを使って営業トークしているのか、ちょっとだけご紹介したいと思います。黄緑色のラインに注目しながら、ご覧ください。


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「トークバック~沈黙を破る女たち」は、サンフランシスコで活動する、HIV陽性者や元受刑者の女性たちによるアマチュア劇団を追いかけたドキュメンタリー映画です。

チラシの一番下に「演劇で、声を取り戻していく“ワケあり”な女たちの物語」とあります。彼女たちはどんな“ワケ”を抱えているのでしょうか。


左上からぐるーっとキーワードが配置されています。「ドラッグ、依存症、レイプ、HIV/AIDS、孤立、虐待、貧困、前科、偏見・差別、DV」。これが彼女たちの抱える“ワケ”です。でも、この“ワケ”は彼女たちが好き好んで抱えているわけではありません。その多くは抱え込まされたものです。


けれど、彼女たちに向けられる社会のまなざしは厳しい。偏見や差別に晒され、家族にでさえ何も打ち明けられなくなってしまうのです。そんな沈黙を強いられてきた彼女たちが、演劇を通して、声を取り戻していく姿、沈黙を破る姿が、この作品には刻まれています。

ただし、演劇といっても台本に沿って演じるのとは少し違います。苦しみながらも自分自身と向き合い、そこで見えてきたこと、感じたことを、ラップやダンスや詩など、それぞれのやり方で表現しています。


さて、タイトルになっている「トークバック」。言い返す、口答えするというネガティブな意味合いで使われることが多いのですが、この作品では、沈黙させられてきた女性たちが声を上げる、そして、その姿に触れた人びとが呼応し、それに対して女性たちもまた応えていく・・・というポジティブな意味が与えられています。


「私はこんなふうに生きてきた。私はこれからはこうやって生きていく。じゃあ、あなたはどうするのの?」。声を上げた彼女たちから、そんな問いを突きつけられたように私は感じました。

彼女たちのトークバックする姿から、あなたが何を感じるのか、それは私には分かりません。人によっては、抵抗感や嫌悪感を覚えるかもしれません。あるいは、何も感じないという人もいるかもしれません。でも、何も感じないというのも大事な感じ方ではないでしょうか。自分が何を、どんなふうに感じるのか。それをぜひ確かめてほしい、自分自身との出会いを楽しんでほしい、と思います。

----------------------------後編につづく。


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